坐骨神経痛 歩くと痛い 痺れる理由|神戸市 新長田駅 齋藤接骨院

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歩いているとお尻から太もも、ふくらはぎにかけて「ズキッ」と痛みやしびれが出る──。
それは坐骨神経痛のサインかもしれません。

整形外科などで「坐骨神経痛ですね」と言われることはありますが、実際に“なぜ痛みが出るのか”をしっかり説明されることは少ないように感じます。
今回は、私自身が整形外科で多くの患者さんを診てきた経験と、その後の臨床で学んだことから、坐骨神経痛の多くみられる原因についてお伝えします。

■ 坐骨神経痛は「圧迫が問題」ではない

多くの方が「神経が圧迫されて痛い」と思いがちですが、実際には神経が牽引(引っ張られる)されていることが原因のケースが非常に多いです。
神経は圧迫に強く、引っ張りには弱い。
牽引とは、神経がどこかの構造に引っ張られ続けて緊張状態になっていること。
この状態になると、痛み・しびれ・脱力感などが起こります。

神経は、電気コードのように全身に張り巡らされています。
そのルートの中で、特に原因になりやすいのが骨盤と股関節の位置関係です。


■ 股関節と骨盤のバランスがカギ

坐骨神経は、腰の骨(腰椎)から出て骨盤の中を通り、股関節の後ろ側を通過して足の先まで伸びています。
このため、骨盤や股関節の位置が少しでもズレると、坐骨神経が引っ張られることになります。

特に、
 • 骨盤が正しく機能しない
 • 股関節がねじれている
といった状態になると、神経への牽引が強くなります。

結果として、歩くたびに神経が引っ張られ、「歩くと痛い」「長く歩けない」「しびれて力が入らない」といった症状が出てきます。



■ 整形外科勤務時代に気づいたこと

私が整形外科で働いていたとき、牽引治療(ベッドで体を引っ張る施術)を受けた患者さんの中に、
「牽引を受けたあとすぐに動けない」
「めまいがするようになった」
という方が少なからずいました。

当時は「なぜ?」と疑問に思っていましたが、後に解剖学や運動連鎖を学ぶ中で、その理由がはっきりしました。

それは、神経は圧迫よりも“牽引”に弱いという事実です。
強い引っぱり刺激が加わると、神経の伝達が乱れ、感覚異常や筋力低下を引き起こします。
つまり、「引っ張る=悪化」なのです。

このことを理解してからは、神経をいかに引っ張らないようにするか、
つまり骨盤と股関節のバランスを整えることを重視するようになりました。



■ 坐骨神経痛の根本改善には「動きの再教育」

神経が引っ張られる原因は、最終的には体の使い方のクセです。
座り方・立ち方・歩き方、どれも無意識のうちに偏りがあり、その積み重ねが骨盤や股関節のズレを生みます。

ですから、単に痛みを抑えるのではなく、
 • 正しい歩行
 • 骨盤の安定化
 • 股関節の可動改善
この3つを同時に整えることが必要です。

歩くたびに体が歪むような状態では、いつまでも神経が引っ張られ続けてしまいます。
しかし、骨盤を中心にした体のバランスを整えていくと、神経の通りがスムーズになり、しびれや痛みが軽減していきます。



■ 最後に

坐骨神経痛の痛みは、「神経が悪い」のではなく、「神経が引っ張られる環境にある」ことが問題です。
だからこそ、神経ではなく骨盤を整えることが重要なのです。

痛みを我慢しながら歩くよりも、体を根本から見直す。
それが再発しない体づくりの第一歩になります。



神戸市長田区・新長田で坐骨神経痛や足のしびれでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
骨盤と股関節から体を整え、再び「普通に歩ける喜び」を取り戻していきましょう。